カナダワーキングホリデー留学センター「カナダガイダンス」
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カナダバンクーバーに映画留学をした飯田さやか (Sayaka Iida) さん


飯田さやか (Sayaka Iida) さん:カナダバンクーバー映画留学体験

カナダに映画製作を学ぶ為に来られた飯田さやかさんに体験記の依頼をした。快く「カナダ体験記を書きます」と引き受けて頂いた。フィルムスクールの製作グループが飯田さんが書いた脚本を採用した。テーマはバンクーバーで一番評判の良い日本のすし屋さん「東条」の板さん。この「東条」のご主人が「カリフォルニアロール」を考案した事は有名。このお店はロビン ウイリアムズ等のハリウッドの有名俳優が撮影の合間に訪問する所としても知られている。

映画製作の本場カナダバンクーバーで学んで

バンクーバーフィルムスクールの
クラスメートたちと一緒に

ついに、その日が来た。

今日は、1年間通ったフィルムスクールの卒業式だ。卒業式はダウンタウンの大きな映画館で行われ、在学中に製作した映画が全て上映された。 長かったようで本当にあっという間だった私の留学生活。本当に充実していた。私のこれまでの人生の中で一番充実していたと言っても過言ではない。

ずっと目指してきた、海外で映画製作を学ぶという夢。そのために、日本で一生懸命働いて、資金も貯めた。バンクーバーはハリウッドと並んで 映画製作の盛んな地で、私の留学先の候補地となった。学校を探すにあたり、どのフィルムスクールでも(もしくは大学)、2〜4年のカリキュラムが 組まれているなか、私の通った学校はたったの1年で映画製作の全てを実践的に学ぶという、非常にハードなカリキュラムだった。しかし、1年以上映画を 勉強することに時間を費やしたくなかった私は、内容の充実しているバンクーバーフィルムスクールを選んだのだった。

卒業してみて、私の決断は正しかったと思った。1年前の自分からは想像も出来ないくらい、自分が違う地点にいるのが分かる。 学問面での映画の知識に加え、現場でのスキル、カメラ、照明、音響、編集など映画作りのほぼ全てを吸収できた。

入学してからというもの、戸惑ったことや辛いことはたくさんあった。授業はもちろん英語、そして多くの専門用語を使うため、初めは授業に ついていくのが精一杯だった。そのため、映画の専門用語の辞書を買い、授業で分からなかったことは家に帰ってきて一つ一つ調べた。そうやって、 自分なりに専門用語を覚えていった。それから、クラスの半分はカナディアン。彼らと対等にコミュニケーションし、同等の教育を得るためには、 もっと英語力を高めなければいけない。そう実感した私は、学校が終わった後に夜間の会話学校に通った。幸運なことに、クラスのカナディアンに 親切な人がいて、授業で理解できないことがあると、クラスが終わった後に残って、私や他のESLの生徒に分からなかったことを説明してくれた。

中でも、私が一番時間をかけたのは脚本を書くこと。学校では何本かの映画を作製したのだが、その度に英語で脚本を書いて提出しなければならない。 脚本の中の会話は、あくまで自然でなければならず、外国人の私にはとても難しいことだった。それで、まず日本語で完璧な脚本を書き、それを出来るだけ 自然な流れになるよう英語に訳した。それでも、やはりネイティブが話す言葉とは少し隔たりがあるようだったので、クラスメートや知り合いの カナディアンにお願いし、何度も何度も脚本を見てもらい、適切な表現に直していった。そしてその脚本を持って、大勢の人の前でプレゼンテーションを 行った。英語でのプレゼンテーションは、何度やっても緊張したが、今となってはとてもいい経験になったと思う。

そして、一番の大きな収穫は、実際に学校の映画製作の現場を経験したこと。いくつかの映画を撮るにあたり、クラスメートとのローテーションで、 いろいろなポジションに着くことができた。ディレクター、プロデューサー、カメラマン、カメラアシスタント、サウンドミキサー、エディター、 タイトル製作・・など。それぞれのポジションを経験することで、どの人がどのような役割を果たし、そして実際に映画がどのように作られていくかを 身を持って体験したのだ。特に、私はプロデューサーとしての能力を発揮出来て、卒業製作でカナダ人のクラスメートから是非プロデューサーに なって欲しいと頼まれた。私がプロデュースした映画は、本当に素晴らしいものに仕上がり、それが大きな自信につながった。

これらの経験は何ものにも変えられない私の財産となったけれど、私は他にも宝物を発見したのだ。それは、世界中から集まった14人の クラスメート。通常は30人単位で一クラスになるところ、私のクラスは、時期的に入学者が少なかったこともあり、たったの14人しかいなかった。 スモールクラスと呼ばれた小さな仲間達は、みんな揃って映画好きで、クリエイティブで、冗談とお酒が好きなフィルムメーカー達だ。 嬉しいときも、苦しいときも全てを一緒に分かち合ってきた仲間。映画を作っている段階で、彼らの才能に驚いたり、助けられたり、 そして少し嫉妬したりもした。たとえ学校を卒業してからも、ずっとずっと仲間であることは変わりない。

そして一番誇るべきことは、1年を通して作ってきた映画がとても質の高いものであり、これからずっと自分の携わった作品として 世に出していくことが出来るということ。これからの人生で映画を作るにあたり、製作者としての一歩を踏み出した。

抜けるような青空のもとで行われた卒業式は、一生忘れられないものとなった。泣いたり、笑ったりして過ごした、20代後半の、 そして(きっと)人生最後の学生生活は、いつまでもいつまでも私の力の源なり、そしていつか落ち込んだときは、そっと励ましてくれることだろう。最後に、ずっと日本から私を励ましてくれた家族に感謝したい。

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